デザイナーだより　5周年記念特別号・第3弾

カウントダウンイラストのメイキング、3回目は「あと3日～あと1日」のイラストです！

いつもメギド７２をプレイいただきありがとうございます！デザイナーのぬまです！
7-2=5！と記念すべき5周年！無事に迎えることができました…！
プレイヤーのみなさまのおかげです！本当にありがとうございます！

今回のカウントダウンのテーマは「宴」です。私はあと3日〜あと1日の、宴の直前担当だったので、もう直ぐ宴が始まるワクワク感を出せればと思い、宴の準備をしているキャラクター達を描きました！

まずは、大まかに登場キャラクターの配置を決めていきます。今回は3分割だったので、実質3枚のイラストを描いているような感覚で、とても新鮮でした！
ライティングなど完成形の色味はここで結構カッチリと決めて、しっかりと頭の中で完成図をイメージできるようにしておきます。
（これが後の作業で生きます）
未来のイメージで描いてはいますが、さらに未来から見た時の思い出の1枚×3という別コンセプトもあったので、少しセピア感も混ぜつつ、どこか懐かしさを感じる色合いを出せればと思いました。
もはや定番ですが、迷ったら72%です。

「あと3日！」では、宴会の準備中のキャラクター達を描きました。
登場キャラクターは右から、ティアマト、ヴリトラ、シェンウー、マルファス、チユエン、ツルギ、キマリス、アガレス、アイム、ウヴァルです。
開場直前の会場で、最終準備をしているイメージなので、どのキャラクターもおめかしをしています。
キマリスはお皿を早く運ぼうと無理をして、慣れないドレスにつまづいてしまいます。そばにいたティアマトはその状況に驚いています。
アガレスは、アイムの指導を受けながら、鍋の味の最終調整を行っています。
どんな味になっても、きっと「この味もまた運命…」と言ってしまうと思うのですが、アイムがしっかりチェックしてOKを出すと思います。
カクリヨ出身のキャラクター達は、先日のカウントダウンと続けての登場となります。過去への願いを受けて、現在から続く「未来」として描きました。
ヴリトラは体質のこともあり、食事には楽しく関わることが出来なかったのですが、未来では他のメギド達と同じように笑っている日が来てほしい、と思っています。ツルギも同様に、一緒に笑える未来が来ると良いな…と思います。
この絵の中では、チユエンがお酒と勘違いして、アジトの誰かが作ってくれたヴリトラ専用の超激辛調味料を舐めて火を吹いています。（ヴリトラのお盆には超激辛調味料と超苦い粉が…。）
お酒が飲める年齢になったばかりのチユエン。調子に乗って、痛い目を見てしまっています。ヴリトラは「だから言ったじゃない、おバカねェ」と笑っています。
そんな光景を微笑ましく見つめるシェンウー。東方編開始までは料理が入った鍋の重さも知らないお坊ちゃんぶりだったツルギも、未来では自分で積極的に運んで手伝っていてほしいと思います。
マルファスとツルギは仲良しになっていたので、砕けて会話をしているイメージです。
さらに奥では、ウヴァルが奥義のような超ジャンプを決め、ジャガイモを切り刻んでいます。

■衣装デザイン

衣装や髪型は、普段と違う印象を与えつつ、よりスマートに見えるようデザインしました。

アガレス、ツルギ、マルファスは、会場の準備をするときは邪魔になってしまうので、上着を脱いでいます。

ティアマト、ウヴァル、キマリス、アイムはそれぞれフォーマルなドレスを着ていますが、動きやすさを重視しています。
今回はかなり画面の中の密度が高かったのもあり、あまり複雑なデザインにすると潰れてしまうため、比較的シンプル目なデザインにしています。
キマリスの活発さにはいつも癒やされているので、こういったドレスを着て普段とのギャップを出しつつも、転ぶアクションでやんちゃなキマリスらしさを出せればと思いました。

シェンウー、チユエン、ツルギはそれぞれ西に来た記念か何かで仕立ててもらったスーツを着ているイメージです。チユエンは、上着もネクタイも窮屈なのでどこかに置いてきてしまっています。
ヴリトラは縁起の良いとされる白蛇から、白を基調にした派手めなドレスを着ています。準備の手伝いがあろうと、シミがついたら落ちないソースを運ぶことがあろうとも、ヴリトラはお洒落には一切妥協しないように思います。

■制作の話

ティアマトはこの絵の中で一番最初に描いたメギドで、最初は線画を描きながら進めていました。実は最新のタイトルアートの作業も並走をしており、タイトルアートのほうは線画を描いてレイヤーを分けて下塗りをして…と進行していたので、こちらの絵では気分転換に別の作業工程でやるか！と、ティアマト以降は途中から厚塗りに変えて作業をしていました。

「あと２日！」では、舞台の裏側で飾り付けや舞台セットの準備をしているメギド達を描きました。
登場メギドは右から、バルバトス、サタナイル、クロケル、アクィエル、コルソン、ジズ、ロキ、マスティマです。
マスティマとクロケルは紙かざりを量産する係ですが、マスティマが作っていた紙かざりが途中で千切れてしまいます。「なんという悲劇！」と立ち上がって叫んだところで急にスポットライトが当たり、ちょっとした寸劇が始まっています。千切れるたびに寸劇が始まり、なかなか作業が進まず…。クロケルも呆れて「とっとと新しく作りやがれです」と冷めた目で見ています。
バルバトスは設計書を見ながらサタナイルと相談していて、サタナイルがアクィエル達に指示を出しています。
コルソンはぬいぐるみ達と大行進しつつ、クロケル達が使う紙かざり用の紙を持ち運んだり、その他いろいろなお手伝いをしています。
メギド体のぬいぐるみは、なぜかそれぞれのメギド達と同じような行動を取っています。
アクィエルはマスティマの一人寸劇を楽しげに見つめています。
ジズは張り切って大きなぬいぐるみを運ぼうとしますが、バランスを崩してしまい、気付いたロキが慌てて支えようとしています。

■衣装デザイン

現場の指揮役でもあるサタナイル、バルバトスは、特に力仕事はしないため、きっちり着込んでいます。

ジズやコルソン、クロケルは、ピアノの発表会に出る子供の正装のようなイメージでした。
皆舞台に立つ予定ですが、アクィエル、マスティマ達は準備のため衣装の上着などはどこかに置いているイメージです。

ロキは力仕事がやりやすいように厚底ではない靴を履いています。（普段厚底で戦っているので、本人的には余裕とは思いますが…。）

簡単にですが舞台衣装のメモも奇跡的に残っていました…！

悪の羽毛集団（仮名称）にさらわれたヴェルドレ姫を助けに行く正義の騎士マスティマ！立ち塞がるアクィエルとロキ扮する羽毛集団の幹部、協力してくれる謎のぬいぐるみたち、そして真の敵は……

BGMは豪華な生演奏で、バルバトス、サタナイル、ジズ、クロケルはそちらに出演するイメージでした。
文化祭の前の準備時間のような空気感を想像して制作していました。

■制作の話

構図ラフを描いた時点ではメギド体のぬいぐるみは無かったのですが、完成が近づくにつれ、画面が少し寂しいな…と感じ、コルソンのぬいぐるみが増えたら楽しそうだ！と途中から増やしました。
描いてるうちにどんどん画面内の要素が増えていく！メギドチームに来てから癖になりました(笑)
隙間があると、あれ？まだ増やせるぞ！とついついラフ時にいなかったキャラクターを増やしてしまいます。（そのぶんゴールは遠のき、時間との勝負がVHになりますが、「大丈夫！理論上は終わる！」とカレンダーを見ながらいつも自分に言い聞かせて作業しています。）
ちなみにですが、PCがよく固まるのでファイルサイズを見たら7.3GBで、惜しい…！とそっと拳を握りました。

各キャラクターの進行ですが

①線画兼ラフを描きます。線は大まかに整えておくのがポイントです。
②下に色をおきます。キャラクターのシルエットが掴みやすい色がおすすめです。
③そこに、構図ラフを1枚のレイヤーに結合したものをクリッピングで乗せます。
④③で乗せた構図ラフレイヤーから色をスポイトして整えていきます。
　この時、①で描いた線画の上にも構図ラフのレイヤーを乗せ、不透明度を下げて馴染ませます。構図ラフでしっかりとライティングや色味の雰囲気を決めていたのが、ここで生きてきます。効果レイヤーを乗せる時に偶然産まれた色味なども、こういう時にモリモリ使っていくと画面内が華やかになります。
⑤ある程度整い、立体感が見えてきたところで線画も色も全て結合し、上からガツガツと調整したり、さらに線を整えながら塗っていきます。

この工程をキャラクターごとに繰り返します。

「あと１日！」では、ルキフゲスのお店の地下で手伝いをしている力強くダンディーなメギド達を描きました。
登場メギドは右から、ニスロク、ベルフェゴール、アンドレアルフス、イポス、ハック、フォラス 、バロール、ブネ です。
5周年衣装のルキフゲス同様に、カマーベストとエプロンをベースにした制服らしい衣装で、少しだけメギドごとにアレンジしています。
皆で地下の貯蔵庫から、樽に入ったお酒や食糧を上の階のお店へ運ぶ手伝いをしています。
ベルフェゴールは、何で自分もこの係なんだ、と腰を理由に文句を言っていますが「純正メギドが何を言ってやがる」とブネに怒られています。
ニスロクは、手伝いをそっちのけで料理に使えそうな上質なワインを厳選し始めています。
イポスとバロールは、良いワインを見つけて喜んでいます。ラベルには、もしかしたら2017.12.07と記載されているかもしれません。
階段にいるのは、荷物を運び終えて一緒に降りてきたアンドレアルフスとフォラスです。
アンドレアルフスは上の階からの指示をベルフェゴールに伝達しようとしています。フォラス はイポス達が手にしたワインに少し興味があるようです。そして、なぜか狭い階段でポーズを決めるハックもいます。
レイヤーをいろいろ結合し、データを軽量化しながら作業をしていたのですが、最終的に7.25GBでした。
非常に惜しい結果となりました…！
こちらの「あと１日」に関しては、全員が制服でほとんどお揃いのため、お見せできるような明確なデザイン画を特に起こしてはいないのですが、ぞれぞれキャラクターらしい模様などを入れているので、探してみていただけると嬉しいです！（ニスロクのみお顔しかうつっていないですが、せっかく表情も拘ったので掲載します！）

さてさて、ベルフェゴールの樽の中にアガシオンがいることにお気づきでしょうか…!?
本当はお顔をしっかり描きたかったのですが、パースやアングルのバランスでどうやっても入らず、このままではアガシオンが不憫だったので、描こうと思っていた正装姿もしっかりお披露目できればと思います！

アガシオンは宴に参加する予定だったのですが、居心地の良さそうな樽を見つけ、つい中でうたた寝をしてしまいます。そのまま気づかずに運ばれてしまいました。

■制作の話

個人的に全ての工程で大事にしていたことなのですが、自分が絵の中の空間に存在し、現場を見ているように想像を膨らませる事を大事にしています。
その場の匂いや雑音、温度、湿度、自分がいる床の感触など、直接絵とは一見関係なさそうな部分まで想像して、イメージを固めます。

イラストを制作する際、上記のようにかなり具体的にその場を想像しながら描くので、メギド達が実在しているようなこの感覚をメモしなくては！！ととっさに新規ファイルを作成し、ペンを走らせています。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました！
改めまして無事、5周年を迎えられましたこと、大変嬉しく思うと同時に、プレイヤーの皆様への感謝の思いでいっぱいです…！
ファンアート展も素敵な作品ばかりで、全て拝見させていただいております。非常に励みになると同時に、いちメギドファンとしても、とても楽しんでいます！
号泣ソロモンのアイコンジャックもたくさんの方にご参加いただき、とても嬉しく思います！
皆様から頂きました愛をパワーに変えて、今後もメギド７２をモリモリ盛り上げていければと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします！！

余談ですが、2022/12/7に配信された「愛★祝宴放送 ～全ソロモン王と感謝の5周年記念祭り！～」で、開演前にカウントダウンとしてタイトルアートのメイキングを配信しました。実は、その動画内の線画作業中に一瞬だけソロモンが号泣している部分が映り込んでいるのです！

アイコンジャック企画の画像の候補として、新しいタイトルアートのソロモンを号泣させてみたのはどうか、と提案を受け、制作途中にテストでやってみたものでした…！
隠れ号泣として、カットせずにメイキング動画を掲載する運びとなりましたが、みなさまお気づきいただけましたか？
もし見つけた方は良いことがあるかもしれません！

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――　ぬまによるイラストメイキングでした！今回で5周年記念特別号「イラストができるまで」は終了です。次回はInstagramにて募集していた質問の回答編をお届け予定です。お楽しみに♪

イラストができるまで（5周年カウントダウンイラスト「あと6日」～「あと4日」）
イラストができるまで（5周年カウントダウンイラスト「あと9日」～「あと7日」）