質問や回答には、メインストーリーやサイドストーリー(キャラストーリー)、イベント等の内容が含まれる場合があります。ご注意ください。
- 目次
- 彼らの世界のことを教えて!(12/4公開)
- ヴィータについて教えて!(12/5公開)
- ハルマについて教えて!(12/6公開)
- メギドについて教えて!(12/7公開)
- メギドたちの嗜みを教えて!(12/8公開)
- メギドこぼれ話を教えて!(12/9公開)
- メギドこぼれ話を教えて! その2(12/10公開)
彼らの世界のことを教えて!(12/4公開)
ヴァイガルトやメギドラル、ハルマニアには、四季や天気の認識はありますか?それぞれの気候に特徴があれば教えてください!
しかし古代戦争の影響で、天候がかなり滅茶苦茶になっています。地域別にみると、極端に乾燥した場所、恐ろしい嵐が起こる場所、温度差が極端に激しい場所、などが入り混じっています。四季はありますが、上記の理由によりそれが色濃く出る場所と、そうでもない場所の差が極端です。
メギドラルにも四季はありますが、フォトンが枯れかけている影響で変化には乏しい世界です。乾燥して強い風が吹くような荒野か、浮島が浮かびよく雨の降る熱帯的な森林か、草が覆う広大だが幻獣の支配する平地、または泥のようにぬかるんだまま延々と広がる海の名残りが、メギドラルではよくみられる風景です。ただそこに、季節による変化を見ることはできません。
ただし特定の地域では、季節に関係なく突発的にダイナミックかつ極端な気象が見られることもあります。熱湯のような雨が降ったり毒ガスのような霧が覆ったり、岩を砕き浮島を落とすほど強烈な嵐、岩ほどの大きさがある雹、雨のごとく降り注ぐ雷といった、普通の人間では生き延びるのも困難なほどのものです。これらがどういうシステムで起こるのか、フォトンの影響なのかは(調べるメギドがいないので)よくわかっていません。またそういった場所に、近年ではヴィータの姿で過ごしているメギドたちも滅多に近づきません。そのため劇中では、そこまで激しい気候を見る機会もないと思われます。
ハルマニアの環境についてはほとんど不明のままです。
なぜヴァイガルドとメギドラルには、似た動植物がいるのでしょうか?メギドラルにはどんな生態系があるのか知りたいです!
見た目がそっくり同じでも、同じ種類の生物とは限りません。ただしゲートを通じて、ヴァイガルドの生物がメギドラルに侵入し、繁殖した可能性はあります。
ヴァイガルドにはないメギドラル独自の生態系と言えば、浮島から浮島の間を飛んで移動する、手足の間に膜を持った生物たちの光景です。ネズミやイタチ、タヌキのような生物が手足の間に膜を発達させ、複雑な気流に乗って浮島から浮島へと滑空移動します。小型の猿のような生物が、そうした滑空生物の背中に乗って、浮島間の移動に便乗することもあるようです。当然、これらを狙った捕食者も存在しており、彼らを狙って大型の鳥類や、同様に膜を発達させたり羽を得た爬虫類のような生物が襲い掛かります。空中で食い散らかされた残骸は地上に降り注ぎ、小さな生物にとっては恵みとなります。そこに群がる生物を狙った捕食者もまた、集まってきます。その捕食者は、さらに浮島から地上を観測する大型の捕食者に狙われて奇襲されます。浮島はフォトンを帯びており、一見その上は豊かな環境に見えますが、閉鎖空間で食糧事情は限られているため、中の生物たちで争い、浮島の外へ行こうとする生物、外から来ようとする生物でまた争い、捕食者を呼び寄せ…といった具合に、苛烈な生存競争が繰り広げられています。
メギドラルには休戦季など、年や歴の概念が登場しますが、ヴァイガルドと同じような歴(ヴァイガルドに統一された歴があればですが)は存在するのでしょうか?
基本的にメギドたちは、暦のように意思の介在しない指針から行動を促されることを極端に嫌います。(だから頻繁に記念日を祝いたがるアジトのメギドたちは、メギドラルの基準から言うとちょっとおかしいのです)
彼らにとって日時など目安に過ぎず、それよりもまず己の体内時計が基準になります。腹が減ったら食べる時間で、眠くなったら寝る時間です。もちろんメギドにもマメな者はちょこちょこと出現するので、彼らによって統一性のあるメギドラルの暦というものが一応は作られています。主に年齢を数えたり、刑罰などの期間を管理するのに使われています。
ただしメギドラルで「なにかの日」というような行事的なもの、メモリアルなものは気分の最大公約数で決まります。ざっくり言えば、みんながそうしたいと思ったときが「その日」です。実はメギドラル最大のイベントである「統一議会」も不定期開催です。みんなが「そろそろじゃね?」と思い始めると、それが敵味方を越えてメギドたちの間の共通認識となっていきます。そして最終的にそれを察知した議会が、「そろそろだ」と決意して開催の準備をします。休戦季は議会の開催に合わせて作られたセーフティ期間で、「そろそろ」の機運を察知した議会が「統一議会」の開催を決定することで発生します。そして議会が「もう休戦季になったから」というお触れを出し、それが浸透するにしたがって統一議会に参加するメギドが議会場に集まってくる仕組みです。
メギドラルの社会が歴史的なことをほとんど伝えてこないのは、現在の体制の秘密主義以上に、メギドたちが暦というものをあまり意識して行動しない種族だからかもしれません。彼らは非常に大雑把に、「遥か昔」を1000年くらい前、「前世代くらい前」を500年くらい前、「けっこう前」を100年くらい前と一律に認識しがちなので、彼ら(特に純正メギド)の言う100年以上前の年数はあてになりません。100年前と言いつつ490年前かもしれず、1000年前と言いつつ一万年前かもしれません。ただ大多数のメギドたちは、どうせ手が届かない過去など、1000年前でも一万年前でも違いはないと思っているのです。
ヴァイガルドの海ですが、船で渡った先に他の大陸があったり、人の行き来があったりはしますか?
文明圏は内陸にあり、海路の開拓が不要だったことと、海の向こうに大陸などは見つかっていないからです。ヴァイガルドは巨大な大陸がほぼひとつしかない世界なので、その広い大陸の中で孤立した地域、未開拓の場所、未知の文明圏といったものはあるのですが、外にはないのです。
ヴィータたちの知識では他の大陸がないということはわからないので、海の先に新天地を求めて旅立つ者もそれなりにはいます。ただ、それらは成果がほとんどなく、あったとしても中規模の島を見つけて移住したり、かつて移住されたのち捨てられた街の名残りを見つける程度です。そして大部分の冒険家は二度と帰ってきません。こうしたことから、ヴィータたちはあまり陸地を離れて海の上を遠くまで行こうとはしないようです。
メギドラルは、ヴァイガルドの様々な文化を取り入れているようですが、どの程度浸透しているのでしょうか?また反対に、メギドラルから輸入された文化はありますか?
たとえ興味を持ち広げようとしても、大抵はマグナ・レギオに禁止されているし、いっそヴァイガルドへ飛び込んでいったほうがよいものをたくさん得られるからです。音楽、絵画、書物、食事、芸など多くの文化を求めてメギドたちがヴァイガルドを目指し、最終的にはソロモンのところへ集まってきています。
ヴァイガルド側に、メギドラルから輸入されたような文化というものは、まだありません。そもそもメギドラル独自の文化というものがほとんど存在しないし、メギドの力を使うようなものはヴィータには真似できません。
ヴィータについて教えて!(12/5公開)
ヴィータ達はみんな、自分たちの姓を持っているのでしょうか?持たない(持てない?)場合もあるのでしょうか?
そのため姓については、自分の生まれた土地の習慣に合わせて名乗る者もいれば名乗らない者もいます。
都市部では住民管理がちゃんとしてるので、姓を持っていて名乗る(ない場合は決めさせられる)のが基本です。
地方の小さな村では、みんな顔見知りなので姓を名乗らない、最初からないという場合もあります。旅をする者の中では出自を明らかにするため、地方名や村の名前を姓として名乗る場合もあるようです。
メギドたちが武器を所持していることを、ヴィータが怖がることはあまりないように思います。自警団や傭兵を含む兵士以外の人が、武器や防具を持つことは一般的なのでしょうか?
特に近年は幻獣の目撃例や被害も増えている影響で、普通の暮らしをしているヴィータでも武器を持ちたいと願う者はかなりいるのです。懐に余裕があれば実際に武器を購入する者もそれなりにいるので、すべての街にあるというわけではありませんが、武器屋のような商売も成り立ちます。ハルファスの実家も、そうした武器屋のひとつでした。(街の人々に両親は殺され、店は焼かれたので今はもうないのですが)
ただし、武器を持ったメギドたちを怖がるヴィータがいないように見えるのは、劇中で彼らが戦闘になってもおかしくないような場面が描写されやすいためそう見えるだけです。あまり本筋に関係ないので描写されていないだけで、たとえば巨大な鎌を持ったビフロンスや大剣を背負っているブネなど、目を引くようなすごい武器を愛用するメギドは多いので、彼らが街で警戒されることもよくあることなのです。一行のリーダーが武装していない少年であるソロモンなのは、そうした警戒を解くのに一役買っているようです。また、バルバトスやバラム、ヒュトギンといった弁の立つ者が同行することで、その都度うまく彼らの立場を説明したり誤魔化したりしています。
追放メギドの両親や兄弟姉妹、友人たちなど、追放メギドに関係するヴィータ同士で親交はあるのでしょうか?
ただ、追放メギド側ではあまり彼らを自分たちの戦いに巻き込みたくありません。そのため基本的には自分が何をしているか、どういう仲間がいるのかなどは黙っているかボカして伝えています。あまり深く考えずバラす場合もありますが、その場合は信じてもらえないかそれが切っ掛けで関係が断絶する結果になることもあります。また、家族にメギドだということを伏せている場合もあります。そういうわけで追放メギドの家族や友人は、そもそも他のメギドのことも、そこからさらに派生する関係者のことも知らないのが普通なのです。自分から他のメギドの関係者に個人的に会おうという発想がでること自体、ほぼありえないと言っていいと思います。よっぽどの偶然があって知り合った場合ならわかりませんが、追放メギドの親族や友人たちは善良な者が多いので、メギド本人のことを気遣い、関わるのはかえって迷惑だと考えると思います。
ただ、追放メギドたちの個人的な関係者ではなく、事件の関係者…幻獣の被害者だった者や、ソロモンやメギドたちが救った誰かが、別の事件の関係者と親交を持つ。そういう例は今後出てくるかもしれません。必ずしも味方であるとは限りませんが。
コラフ・ラメルのマスターがメギドの存在を知ったり、協力するための組織を作ったりしたきっかけを知りたいです!
実は、彼はメギドだったのです。本当は違うのですが、そう主張したのです。若いころのヴィータには、自分が特別な存在なのではないかと思い込む一過性の病のようなものがあります。マスターはこれをちょっと拗らせた結果、周囲の友人たちに「うっ、近寄るな…俺の中のメギドが覚醒するぜ」と脅していたのです。友人たちはもちろん冗談だと思っていたし、気のいい連中なのでその都度笑ってくれましたが、マスターは次第に自分が恥ずかしいことをしているのだと気づいてしまい、いたたまれなくなって若くして村を出てしまいました。
ここからが彼の冒険の始まりなのですが、長いので簡単に説明すると、あちこち旅を続けたマスターは、その場所その場所に伝わる神話(マスターのよく知るメギドの知識)が、やけに具体的で変化のないものであると気が付いたのです。それから様々な知識を得て経験を積むことのできた彼は、メギドの存在を確信し、それと接触することを人生の目標とするようになりました。
それから知識を買われて入団していたオカルト秘密組織「ディスマン」で長く活動を続けていましたが、最終的には一部の仲間を引き連れて脱退することになりました。「ディスマン」は現在も存在するオカルト組織で、マスターとも険悪になっているわけではありません。ただ組織の目的は「夢見の者」との接触だったため(しかも何度も接触には成功してるのに、夢から覚めると覚えてないのでなにも成果がないという困った組織です)、マスターの目指す本物のメギドとの接触とはちょっとズレていたのです。
マスターは仲間と共に新たな組織「コラフ・ラメル」を設立しました。本物のメギドが社会に紛れているという情報を辿る過程で出会った、世界最高齢の老人から援助を受け、これまでの旅で訪れた街に支部を作り組織を拡大していったのです。
そんなある日、ひとりの若者がマスターのもとを訪ねてきました。彼はかつてマスターが子供の頃についていた、自分がメギドだったという嘘を信じ、様子を見に来たことがあるというのです。実際に観察したところ、ただのヴィータだったのでがっかりしたが、まさかそこから長じてこんな組織を作るとは面白いとも。しかしマスターは矛盾に気がつきます。自分が子供の頃に、外からそれを観察に来れる者が、今どうして中年になりかけた自分よりも若々しいのか。まさか、この若者は…と驚くマスターに彼は、自分は異界の知識を提供することでヴィータの社会に発展と異種族受け入れの素地を作ろうとしている、と語りました。マスターは思わず尋ねます、「あなたはいったい…」。若者は飄々と答えます、「「調停者」だ、よろしくな。ところで王都行って飯食わねぇ?」。それから程なくして、コラフ・ラメルは王都に店を出したのです。ただし当初は飲食店ではなく、会員制の、怪しげな魔術っぽい道具を売る店でした。
今後とも、コラフ・ラメルのマスターと、まだ登場していないゆかいな仲間たちの活躍にご期待ください(活躍しないかもしれませんが)
バフォメットが治める村の人たち(クラウスさんなど)は、仕事や村の運営など、どんな一日を過ごしているのでしょうか?
塩を作って売る仕事は、もう村の人たちだけでやっていけるので、主にその生産に追われています。
しかしそこは愛する村人たち(※本人的には世界征服のために確保した労働力)のためになることを常に考える村長バフォメット。豊かな暮らしなど人を怠け者にするだけだ!と檄を飛ばしつつも、村を離れて帰ってくるたびにあちこちから特産品だの娯楽だのとおみやげを持って帰ってきてくれるので、村は当初よりもずっと豊かになりました。ネルガルの協力で家も建て直され始め、バフォメットの村は新たな発展期を迎えつつあります。
そんな中、クラウスさんは今日も率先して塩の生産に励んでいます。彼は今や村一番の塩職人なのです。その道に熟練した彼は、ちょっと舐めるだけで競合している他の生産地の塩を当てられるそうです。そして高品質を保つために骨身を削り、村の特産品である塩の評判を維持しているのです。他の村の人たちも、多くは塩造りの仕事に従事しています。労働だけではなく、塩を袋に詰めたり、倉庫に運んで管理したり、キャラバンとの交渉など、当初はローテーションで行なっていた仕事も細分化し、それぞれが得意とする分野に応じてそれぞれの担当を決めています。また、村が発展するほど他の仕事も必要とされるものです。建物の修理や掃除は、他の共同体と同様に村人総出でやりますが、道具を修理したり子供たちに勉強を教える、村を盗賊から守るために武器を持ち警備するなどの仕事も順調に増えています。現在では、村人たちはそれぞれに決められた仕事をこなす毎日を送っているのです。
ハルマについて教えて!(12/6公開)
王都のハルマたちは、シバの女王の提案で白いスーツを着ているとのことですが、彼らの元々の服装はどのようなものなのでしょうか?
ハルマたちがシバの女王が指定した服装をするというのは、王都でいつの間にか成立していた彼ら独自の文化のようです。王さまが聞いている話では、ハルマたちがどれも似たような趣味(清潔感のあるシンプルで白い服装)の服ばかり着ていたので、それなら騎士団のように統一感のある服を仕立ててもいいのではないかという案が出されたとき、彼らは喜んでその案を受け入れたそうです。それがいつ頃の話かは王さまも把握していませんが、少なくとも先々代シバの女王の頃にはそうするのが当たり前だったようです。だから王都のハルマたちの服装は、シバの女王が代替わりするたびにそれぞれのスタイルになっているものと思われます。(あるいは途中で気まぐれに変えられたりしたこともあるかもしれません)
彼らハルマの元々の服装、つまりハルマニアでの普段着というのは、目にする機会がないのでわかりません。あえてそれを隠そうとしているのかまではわかりませんが、とにかくこの世界に初めて訪れたハルマたちは、既にヴィータの(一般的に手に入る)服を着ているのです。それからすぐシバの女王指定のものに着替えてしまうので、シバの女王でさえ実質ハルマの元々の服装というものを見たことがありません。ただ、服は同じようなものでも着こなしはそれぞれ違うので、そこには趣味やこだわりのような個性が、一応はあると思われます。王さまが言うには、王さまが若いときにミカエルと初めて会ったときも、(服は違えど)やはりああして前をはだけていたそうです。
シバの女王やハルマたち(やマイネやルネ)の日常を少しだけ教えてください!
王族としてのアミーラと、シバの女王という役割を同時に負っているので、休日もロクにないような忙しい毎日です。
シバの仕事は、まず情報収集から始まります。ヴァイガルド各地から集められた情報から、世界が平和に保たれているか、侵略や謀反はないか、ガブリエルと共に分析しているのです。調査が必要な場合は騎士団を使い、あるいは自ら現地へと赴きます。日中のほとんどをこうした地味な作業に充てています。それ以外では、護界憲章を読み解くための研究や、ガブリエルやカマエルから戦闘訓練を受けることもあります。王都の治安維持も仕事のひとつです。街に繰り出してパトロールと民衆との触れ合いを同時にこなします。騎士団から要請を受けて、演習に顔を出して戦術指揮を執ることもあります。
そうした仕事の合間に食事となりますが、これは必ず王宮に戻って取ることになっています。シバにとっては食事も仕事のひとつで、昼食は急ぎでなければエルプシャフトの政治的なことを執り行う者たちと同席するようにしてします。エルプシャフトの政治的なことは、ほとんど王さまや王宮の貴族たち、内政ブレーンたちが行っています。シバが関わるのは記念式典やお祭りなど、参加することで民衆の受けがよくなるようなものばかりです。それに不満があるわけではないですが、シバは自分が意見を挟めるようなら遠慮なく政治にも口を出しますし、現在どういった意図でなにが行われているか把握するのが最重要です。昼食時の意見交換は、その大事な機会のひとつとなるのです。ちなみに朝食はひとりで、夕食は王さまと取ることが多いです。こちらは仕事ではありませんが、王さまとしてはシバの本音(愚痴という形ではありますが)を聞くのは、日常の楽しみのひとつで、シバのほうでもそれをよく知っています。だからあまりお腹が空いてなくても、夕食の場には顔を出すようにしています。
教育を受けることも、シバの仕事のひとつです。朝の朝食前と、夜の食事後の小一時間を、シバは勉強に充てています。主にヴァイガルドの社会のことや歴史、政治、刑罰、科学的な常識を学んだり論理的な思考の訓練といったことを、専門の教師から教わっています。特に夜の勉強はシバにとっては気の進まないことのひとつですが、体調がすぐれないなどの理由以外ではほとんど休みません。隙間を縫っての勉強ではありますが、日々の蓄積がありシバは同世代のヴィータと比較しても頭は良いほうです。夜の勉強から解放されて、ようやくシバにもひとときの自由があります。寝る前に、シバは本を読んだりぼんやり過ごしたり、人恋しいときはマイネの部屋に遊びに行って甘えたり、ルネを捕まえて愚痴を垂れ流したりします。どちらも決してシバを邪険にせず、可能なら絶対に相手をしてくれますが、間の悪いときというのはどうしてもあるので、そんなときはぬいぐるみのアンジュに相手をしてもらいます。
このようにシバは日常のほとんどを王宮に籠って過ごしています。ときどきメギドのダンタリオンが、女性メギドを引き連れて公的な意味ではどうでもよい会合を開催してくれます。シバにとって益はなくとも、これは密かな楽しみとなっています。それ以外にもシバには密かな楽しみがあります。ごくまれに、シバは閉鎖的な王宮から外に飛び出したくなり、アミーラを名乗り供もつけずに街へ繰り出すことがあります。帰ったらガブリエルに叱られる…のはわかっているのですが、仕事と日常の区別が曖昧になっている彼女にとって、真の意味で自由になれるのはこうした時間だけなのです。物語以前のシバは、こうした行動にも特に目的を持たず、ただ街をブラブラするだけでした。しかし最近は、なんとなく、なんとなくですが、つい、アジトと王都を繋ぐポータルの前に来てしまうのです。そこで、同じ年で同じような立場の、自分とは違う考えなしの単細胞男が出てきてバッタリ出会ったら、そのままなにも考えず、一緒に街をぶらつくのも悪くない…そんな風に考えて。
ハルマたちが「これは!」と価値を認めるヴィータの文化には、どんなものがありますか?
それも、拙い…というより純粋にヘタクソな絵に感銘を受けるのです。なぜならそれは「彼らには決して描けない」ものだからです。ハルマは基本能力が高いので、絵に限らずなんでも見よう見まねで大抵のことをこなしてしまいます。しかも程度の差はあれ根は完璧主義者たちですから、どれもこれも高レベルのものにまとまります。彼らは寿命だってヴィータより長いため、やろうと思えばヴィータの行うどんな文化であれヴィータをはるかに越えた超一流の存在になることができます。彼らは「それがわかっています」、だからハルマたちはヴィータの文化を真似しようとは思わないし、趣味程度だろうとなにかヴィータの嗜むことをやろうとしないのです。
その彼らが、一目見ただけで、これは「自分には再現不可能」だと悟るものが「ヘタクソな絵」なのです。一目見ただけで己の到達不可能な境地を知ることができる…これにはどんなハルマも感銘を受けます。そして、だからこそハルマたちは、ヴィータという種族に一目置き、自分たちとは違う可能性を開く種族だと期待をかけるのです。また、ハルマたちは種族的に(自分で絵を描こうとした場合は)極めて写実的にものを描こうとします。計算で作れないヘタクソな絵だけではなく、あえて崩したり簡略化されたもの、斬新な色使いの絵を見るのは、ハルマたちにとって手の届かない、しかし素晴らしいものとして感じることができるのです。
ちなみに幼少のシバ(アミーラ)が、ミカエルやガブリエル、カマエルの似顔絵を描いたことがあります。シバ自身はもう他愛ない出来事としてすっかり忘れているのですが、あの3人はそのヘッタクソな似顔絵を、シバの生涯にわたっての忠誠に値する報酬として、今でも大切に(そして誰にも見られないように)持っています。いつかずっと未来に、彼らがハルマニアに帰還する際、そのときにはもうシバがこの世にいないとしても、その似顔絵だけは持ち帰ることができる。彼らにとって、それは数少ない「個人的な」喜びなのです。
ミカエルはいま何をしていますか?以前の質問箱を読む限り、ミカエルは王都の政治に結構関わっている印象があります。
だから彼がヴァイガルドの社会にどれくらい影響を与えてきているかはわかりません。本人はヴィータたちに影響を与えないように気を付けていると言っているのですが、あのインパクトと行動で実際に影響がないはずがありません。実際、「半裸だとモテる」というようなヴィータの都市伝説はミカエルが発祥だと思われます。(そういう意味では、本人はまったく由来を知らないし意図してないのですが、ソロモンはミカエルの格好を真似ているのです!)
ミカエルはもともと気まぐれにあちこちを渡り歩いてヴィータと交流するのを好む、かなり変わったハルマです。だから王都に帰ってきてもそう長くは滞在しません。大きな目的があろうとなかろうと、あまり一か所には留まらない性格なのです。
また、ヴァイガルドを動かす主体はあくまでヴィータでなければならないとの信念を持っているので、王都の政治からは一線を引いて関わろうとしていません。その方面では、ガブリエルのほうが積極的に口を出しています。
ミカエルはたしかに教育機関や文化的な組織のいくつかに名を連ねていますが、彼がしたことは、ヴィータに教育の重要性を訴えたり、組織として在りかた、どのような教育システムを作るかなどを、求められるままにアドバイスしていただけです。(知識や学問そのものはヴィータの知る範囲のもの、と限定してそれ以上を明かそうとはしません)
ミカエルが今現在なにをしているかというのは、不明です。ただしなにか大きなことをしているわけでも、しばらく出てこないわけでもありません。単純に、最近は王都にいないというだけです。出てくるときはまた、いつものように突然現れることでしょう。
シバの女王に仕えるハルマは、代替わりしてもずっとガブリエルやカマエルのままなのでしょうか?
交代制のようですが、その任期はハルマニア側の事情によるものなので、シバの女王が代替わりすればハルマも入れ替わるということではありません。ミカエルはもう何代ものシバの女王に仕えているし、その際に共に戦っていたハルマは既に帰還して、入れ替わりとしてガブリエルやカマエルが来ているのです。
当然ハルマのほうがヴィータよりずっと寿命が長いので、現在のシバ(アミーラ)が代替わりしたあとも、ガブリエルやカマエルはシバの女王に仕えると思われます。ただハルマによって任期は違うようでもあり、ヴァイガルドでの事情を加味して判断されることもあるようなので、必ずこうなるとは断言しずらいことでもあります。あるいはシバの女王が代替わり「しない」うちに、彼らが交代して後釜がやってくる…というようなことも、ありえなくはないのです。
メギドについて教えて!(12/7公開)
『ドキドキメギドの保健教室』イベントで、メギドにとってヴィータ体は窮屈だという設定が明かされましたが、これは記憶にあるかつての自分の体との差異で発生するものなのでしょうか?
今まで(記憶にあった)できたことができなくなるというのは、たとえその状態にそれほど不便がなくても、極めて強いストレスを感じることなのです。傾向として、ヴィータ体を取ることが自然だった若いメギドは、言うほど強いストレスを感じてはいないはずです。ただモラクスやブネのように、強さそのものが抑えられてると感じるメギドは、どうしてもメギド時代を振り返ってしまい、ヴィータの身体を嘆くことがあります。
一方でアムドゥスキアスやジズのようにメギド時代の記憶がないメギドは、当時の感覚がわからないのでヴィータの身体には不満を持っていません。
複数のメギド体を持つメギドたちの意識や人格はどうなっていますか?
メギドという種族は魂のほうに主体性を持っているので、一時的に魂と肉体の一体化を外して、俯瞰視点から道具のように操ることができる器用な者がいるのです。
ただ外見的に頭が複数あるように見えるのに、実際の思考はひとつしかないようなメギドもいるので、あまりはっきりこういうものだと断定するのは難しいかもしれません。こうした身体上の特徴と内面の意識の問題は、まさにメギド1体1体それぞれが別の種の生物であるかのように、個別の事情が大きいと思われます。劇中のメギドたちの言動から、そうした事情を想像してみると面白いかもしれません。
メギド体同士だと、どのように意思疎通を行うのでしょうか?言葉や咆哮でやりとりされているのか、テレパシーに近いものなのか…。
この共通言語に関しては、彼らが彼の世界から持ち出せる基本的な知識のひとつです。(部分的にでも)人間に似たメギドは、口があればそこから話します。また、異形のメギド体だろうと例外なくフォトンを扱うことができるため、極めて限定的なフォトン器官をその都度作ったり、可能ならば周囲の物体を振動させて音を形成して言葉を発します。言葉という手段がなかった時代は、メギド同士のコミュニケーションが成立せず闘争ばかりしていました。(ある意味、これが戦争社会の原点です)
とはいえ、それだけではいろいろと困ることもあるので、簡単な意思疎通を図るための共通ルールとして音を利用した「言葉」が用いられました。メギドも一応生物なので、耳を持たないメギドはほとんどいなかったし、ジェスチュアでは異形すぎて再現できないメギドが多かったからです。ただ当時の言語は本当にシンプルで、戦争するかしないか程度のやりとりができれば十分、というようなものでした。
しかしある時期、古代戦争の少し前に「異世界ヴァイガルド」に召喚されて帰還したメギドを機に、「言語」が急速に発展したのです。それらは当初、メギドラル独自のものとして発展したのですが、ヴァイガルドで古代戦争が始まるくらいになると、現地の言語を覚えたほうが汎用性が高い、となってそちらのものが使われることになりました。現在の言語知識は、メギドラルで死んだメギドが彼の世界に持ち帰り、それを共通の知識として蓄えたものになります。
メギドの記憶を取り戻すタイミングは、それぞれのメギドごとに異なるのでしょうか?具体的に取り戻した際のエピソードがあれば知りたいです!
朝遅くボヤーっとした感じで起きてきてはもそもそと出された食事を取り、それが終わるとまた部屋に戻って寝るか、外に遊びにいって外で寝てました。なにかの病気を疑った両親は、寝たままのフルフルを担いで医者に行ったりしましたが、特に異常は見当たらないと言われるだけでした。両親はフルフルに、お前はなぜ寝てばかりいるんだい、と尋ねても、あっちの世界では起きてる、と意味の分からないことを返してくるだけです。このあっちの世界が、どうやら夢の中の世界で、メギドラルという異世界にいるつもりになっているとわかったのはだいぶ後になってからでした。少女のフルフルは相変わらず寝てばかりの女の子でしたが、驚くほど要領がよく、信じられないほど最短の時間で勉強を済ましてしまうため、頭は相当に良い子でした。
あるとき、ふらっと起きてきたフルフルは、父親(その家では父親が料理を作ってました)の作る料理を見て自分もやってみたいと言い出しました。自分からなにかをしたいということを滅多に言い出さない子だったため、父親は驚きながらも喜んで料理を任せてみました。出来上がったものは黒焦げでした。しかしフルフルは、どうも夢の中でそれをやったことがあるような気がする…と、それ以来しきりに料理をやりたがるようになりました。火をかけてる途中で寝落ちして家が火事になりかけたことが何十回とありましたが、持ち前の要領の良さでみるみる料理の腕を上げていったフルフルは、近所で評判になっていきました。村の人々はフルフルの料理を食べたがるようになり、フルフルも極めて気まぐれでしたが来客に料理を振ることが度々ありました。しかしあるとき、来客たちのために料理をしていたフルフルは突然「あ」と声をあげたかと思うと、呆然として、料理を途中でやめて出て行ってしまいました。それから夜になって戻ってきたフルフルは、心配した来客や村人たちに謝り、両親と長い間なにかを話し合いました。フルフルはこのとき、夢の中の世界が自分のかつての実体験で、自分は追放されたメギドなのだとはっきり自覚したのです。(それまでも半覚醒のような状態ではありましたが)
それから程なくして、フルフルの村に「フライング・ヴェニソン」という店が開かれましたが、現在はもうありません。店が閉まる最後のほうは、年老いた父親が腕を振るっていたといいます。あの、ボヤーっとした料理上手な娘さんはどこに行ったのかと尋ねた者もいました。父親は、少し寂しそうに、しかし誇らしげに、別の街に支店を作って、そこを切り盛りしているよと答えたそうです。同じ名前の店が、現在は王都を始めヴァイガルドのあちこちにあります。しかしその店が最初にできたところはどこなのか、わかる者はフルフル以外にはもういません。
記憶を取り戻すタイミングは、メギドによって様々です。しかし実のところ、その違いにあまり大きな意味はありません。「そのとき」彼らは、彼らを取り巻く周囲はどうであったのか。追放メギドの数だけ、そのエピソードはあるのです。そしてそれが彼ら自身の「メギド72」の物語へ関わり方を作る、重要なピースとなるのです。
メギドたちが理術研究院に研究者として加入するためには、何をすればよいのでしょうか?
「研究がしたい」とマグナ・レギオに申し出ればよほどの事情がない限り研究院に入る事自体は認められます。しかし、そこで何の成果も上げられないようであれば、いずれは任を解かれてしまうでしょう。
理術研究員の研究者メギドは研究の成果を「戦果」とする特殊な軍団のような立ち位置なのです。
メギドたちの嗜みを教えて!(12/8公開)
追放メギドにとって、転生日は意味を持つのでしょうか?お祝いをされると嬉しいものでしょうか?
ただ転生日とは追放された日でもあるので、メギド時代の意識が強い者ほど、その日に対して複雑な気持ちを抱くものと思います。なぜ追放されたのかを思い出すことは、自分の罪や言いがかりで糾弾されたことへの怒りを思い出すことにも等しいわけですから。
スカイエンパシーで遊んでいるメギドたちの様子を教えてください!
多数のカードが必要になる事や、いくつものカードでデッキを組んで戦うというルールの複雑さが災いし、今いち浸透していないのです。
アジトでプレイしているのはもっぱらオリエンスとアバラムで、たまにシャックスやセーレも混ざります。
最も強いのはオリエンスですが、実はアジトで一番強いカードを持っているのはアスラフィルです。
しかしアスラフィルはみんながスカイエンパシーで遊んでいるのを見ながらカードでパチパチ音を出しているだけで、プレイにはまるで参加しません。
オリエンスとアバラムはアジトでもっとスカイエンパシーのプレイヤーが増えて欲しいと常日頃から思っており、事あるごとにいろんなメギドにスカイエンパシーを勧めています。その成果もあって最近ベヒモスにスカイエンパシーに興味を持たせる事に成功しました。オリエンスは「自分が最強」だとベヒモスに伝え、「相手してあげるからカード持って来なさいよ」と挑発したのです。しかしベヒモスはルールを覚えるのになかなか苦労しているようです。
色々なメギドがピアスをしていますが、彼らにとってオシャレという以上に文化的な意味があったりするのでしょうか?
衣服同様、本来はヴィータのしていた文化がメギドラルに伝わって真似しています。なぜそれをするかについても、個々に気に入ったからであって、なにか統一的な理由があるわけではありません。ただ傾向として、発生したときから本能的に光る物体が好きなメギド、というのはいます。贈り物などで宝石や装飾品を欲しがる者は、大抵そういうタイプのメギドです。そうした者の中で、さらに自分のヴィータ体を飾ることに喜びを感じる者が、ピアスをつけているのかもしれません。
メギドたちがつけている眼鏡は、必ずしも視力矯正の意味を持たないのでしょうか?アクセサリーとしての好みだったりするのでしょうか?
たとえばフォラスの場合は、メギドの記憶を取り戻す前から眼鏡をかけていたので習慣として残っているのです。眼鏡がないとたしかに少しぼやけて見えますが、外してもそれほど日常生活で困ることはありません。
フルーレティの場合は純正メギドなので、本来は眼鏡など必要ありません。ただ彼女はヴァイガルドで諜報活動を行っていた際に作家の肖像画を見て、それを真似して眼鏡をかけているのです。眼鏡をかけると作家性が強まるという根拠のない設定を自分の中ででっち上げています。そのためフルーレティの眼鏡には度が入っていないようです。
シャックスのハーモニカのように、意外な特技を持ったメギドはいますか?
包丁の先端で紙を器用にくり抜き、蝶や花などの飾りを作る事ができます。元々は料理の飾り付けのために身に付けた技術のようですが、料理を終えた暇な時間、ジズやコルソンの希望を聞いて気まぐれに切り絵を作ってあげる事もあります。
また、スコルベノトはそのニスロクに料理の盛り付けセンスを絶賛された事があります。彼はあまり食事には興味がないタイプなのですが、それ以来、手が空いているとアジトで料理の盛り付けだけ手伝うようになりました。
メギドこぼれ話を教えて!(12/9公開)
フィロタヌスがメギドたちに学力テストを行ったそうですが、内容や成績について聞かせてもらえますか?
その日はニスロクとフルフルが共同で食事を作る日だったので、メギドたちはみなそれを楽しみにアジトに集結していたのです。
しかし、それは学力テストを行うためのフィロタヌスの計略でした。
フィロタヌスはソロモンに、アジトの皆に学力テストを行いたい事を相談し、皆を集める方法として料理番として絶大な人気を誇るニスロクとフルフルを利用させてもらったのです。同時に、テストをやっつけでやらないように、点数の結果次第で食べられる料理が変わるという評価システムまで、ニスロクとフルフルに頼んで用意していました。
この抜き打ちテストには、さすがのメギド達も必死にならずにはいられなかったようです。なにせニスロクとフルフルの料理を食べたい一心でアジトに集まっていたのですから。
この学力テストはあくまで日常生活に支障がないレベルかどうかを判断するものだったので、我々の世界で言うところの中学~高校程度の問題群だったようです(幼いメギドには、また別途で問題が用意されていました)。アスタロト、フォラス、マルファス、サタナキアといった学力の高いメギド達は早々と解答を提出し、最も豪華な食事にありつく事に成功しましたが、勉強が苦手なモラクスやキマリスなどは、なかなか苦戦していました。中には最低レベルの食事でいいから、食べさせてくれと解答を半ばで提出するメギドもいたようです。隣のヒュトギンの解答を覗き見しようとしたフラウロスはフィロタヌスに発見され、正座で食事をさせられました。
成績には多少のバラつきはあったものの、平均点は高かったようです。メギドそれぞれに得意不得意があるのは当然の事ですが、全体的な傾向として数学に弱い事が分かったのはフィロタヌスにとって収穫でした。成績について触れておくと、比較的簡単な部類のテストだったので、満点の者は多数いましたが、最低得点の0点は渾身のラクガキだけ書いて提出したインプ1人でした。
ひとり暮らしを始めたプルフラスは、どんな生活をしているのでしょうか?寂しく過ごしていないか心配です…。
彼女が王都郊外に住んでいる事はアジトの皆にも次第に知られ始めました。
プルフラスはこれまで、共通の話題のなさを引け目に感じてアジトの仲間と積極的に交流できていませんでしたが、「僕、1人暮らしを始めたんだ!」と切り出す事でそれなりに話が弾むという事を覚え、それを実践しているのです。そして毎回「良かったら今度、遊びに来てよ!」と話を締めるのですが、そのせいで家がフラウロスやメフィスト、インキュバス、カスピエルらの溜まり場になりかけた事もありました。
それ以外はおおむね順調のようです。
今は自分の家でパーティを開くために料理の練習をしているようですが、実際にパーティができるようになるまでには、もう少し時間がかかるかもしれません。
アザゼルがヴァイガルドにきてから学んだことをいくつか教えてください!
多様な食事や意味のない会話、酒を飲む事、あてもなく散歩をする事、ふと空を見上げてみる事など、何をしてもアザゼルは一度は「なるほど…」と呟きます。これまでそんな事をした経験がなかったからです。
そんな中でも最近アザゼル学んだ事をひとつ挙げるとすれば、いわゆるボードゲームやカードゲームの類いです。メフィストとミノソンのカード遊びを見て興味を覚え、ルールを学びました。
まだ駆け引きは苦手なようですが、記憶力が極めて高いため、覚え立てにしてはそれなりに強いようです。
全身の80%を機械化しているネルガルですが、改造した身体にはどんな機能が搭載されていますか?
魂を入れる新たな器を開発することが目的であり、ヴィータの身体そのものの進化を目指したわけではないのです。
そのため、ネルガルの身体は機能的な部分でほとんどヴィータの身体と変わりません。ヴィータの身体にできないことは大抵ネルガルにもできないのです。
改造して作ったからといって、なにか特別に凄い機能というのは残念ながら仕込まれていません。(そのため戦闘などでは外部メカのフォローを必要とします)
フォルネウスが作るキツネのような手の形には意味があるのでしょうか?
本人としては、あれはメギド体の頭部を再現しているつもりなのです。別の項でも触れましたが、追放メギドたちがヴィータの身体を不便に思っているかどうかには個人差があります。フォルネウスは態度にこそ出さないですが、「ヴィータの身体に強い不満を持つ」メギドのひとりです。彼はその不満、特にヴィータに対峙する際に本当の自分自身であるメギドの姿ではないことに、ストレスを感じているのです。
フォルネウスがあの手の形を、いつ、なにが切っ掛けで始めたのかは本人もよく覚えていません。たぶん、特に目的もなくなんとなく指を動かしているうちに、ふと自分のメギド体の頭部を思わせる形が出来て気に入ったのでしょう。(自身の姿自体はメギドラル時代、水面に映る姿などで確認しています。彼は自分のメギド体の姿が好きなのです)
フォルネウスは召喚された際にも、自身をメギドだとする自意識の表れなのかあの手の形を作っています。おそらく、召喚される前から、誰かに自分の考えを言い聞かせるとき、とある女性に異世界の話をするときなどに、同じように無意識のうちにあの手の形を見せていたのかもしれません。「そのとき」フォルネウスの意識は、ヴィータの姿であっても限りなくメギドのそれなのです。
「困ったときのバルパイモン」「一戦二議席」「取らぬメギドの首算用」などのメギドラル流ことわざ?で、他にも面白いものがあれば知りたいです!
「一日千勝の思い」/一日中ずっと勝ち続けているようなアゲアゲの気持ち。
「藪をつついてハルマを出す」/古代戦争辺りから索敵の基本としてメギドラルでは言い伝えられていたが、ハルマニアはペルペトゥムの全盛期に使者を通じて「我々がそんなところにいるわけがない、バカが」と抗議している。しかしそれ自体が巧妙なブラフではないかと疑うメギドは後を絶たず、決して油断するな、ハルマはそうやって風評被害を逆手に取ってまで奇襲してくるかもしれないという警告が出された。そのため、藪をつつかなければそもそもハルマがいたとしても隠れっぱなしでざまぁみろなのでは、という議論が議会で交わされるに至り、最終的にこの言葉は「そんなに戦争したきゃ藪をつついてでも敵を探せ」という意味で使われる。
「氷弾から降魔」/メギドラルでの戦争中、とあるメギドが放った氷弾が突然魂を宿し、そのままメギドとして発生してしまったという伝説から伝えられる言葉。ありえなくはないけどありえない様のたとえ。伝説ではそのメギドはデカなんとかと名乗ったとされるが定かではない。
「濡れてニャワー」/メギドラルの動物型間者「黒い猫」と本物の猫を見分ける手段として流布する言葉。要するに水をぶっかけて驚かせると思わず変な言葉が出てしまうので有効な判別法だというたとえだが、黒い猫のみならずそれは猫全般への虐待ともいえる行為で決してやってはならないと、8魔星ベルゼブフの名を持っての警告が議会から全メギドに通達されている。
メギドこぼれ話を教えて! その2(12/10公開)
アスモデウスのように、自分で家を持つメギドはいますか?
ベリトも同様に、館といえるほど巨大な家や別荘をいくつも持っています。(これは親から受け継いだものです)
またフルフルは、あちこちの街に「フライング・ヴェニソン」という店舗型の家を所有しています。
家は財産なので、立派なものを持っている者はたしかに一握りです。しかし追放メギドはそもそもヴィータとしての出自がありますので、その経緯で大抵は自分の帰る家を持っているものです。
様々な理由で帰る家を持たない者も何人かはいますが、追放メギドという存在自体はやはり自分の家を持つというほうが普通です。
とはいえ、居心地というのはまた別で、帰る家はあってもそちらはほったらかしてアジトに住みついているような追放メギドもそこそこいるようです。
ソロモンたちは旅の道中で野宿をすることが珍しくないようですが、ポータルを使ってアジトに戻らないのはなぜですか?
長い旅の中で、今日はどうするといった選択肢の中のひとつに過ぎないからです。
単純に、彼らが旅をしているときというのはなにかしらの危機が訪れているときなので、部屋に戻ってゆっくり休むという発想自体がないのです。旅を続けるというのは、緊張感を維持し続けることです。ソロモンたちに目的がある場合、尚更それを終わらせるまではアジトへ帰ろうとは思わないでしょう。(あまりに長い旅なら、途中で何度か休息には戻るようですが)
また、侵略のような事態が進行している土地では、いつなにが起こるかわかりません。誰かが助けを求めてくるかもしれないし、予期せぬ幻獣の襲撃を目撃するかもしれません。そのとき、ソロモンがその場にいないでアジトにいてどうするのでしょう?それに思ってもみない出会いから情報を得たり、その縁が事態を解決に向かわせることがあることを、彼らはよく知っています。旅慣れるというのはそういうことなのです。だから彼らは「戻らない」のはなく、「離れがたい」のです、冒険の舞台から。彼らにとっては、野宿くらい、どうということはないのです。
フルフルやフリアエのパジャマ衣装が登場しましたが、その他にもアジトでパジャマに着替えるメギドがいたら教えて欲しいです!
追放メギドだけではなく、アジトに住みついた純正メギドたち(特に女性)も、夜寝る前に誰かの部屋に軽く集まっておしゃべりする際にその習慣を知り、自分用のパジャマを手に入れています。そのように夜、パジャマでよく人の部屋に遊びに行くのは、ゼパル、サキュバス、リリムたちです。
特に集まりはしないのですが、育ちがいいのでパジャマには必ず着替えるのがアムドゥスキアスやマルバス、ハルファスです。
またグシオンやヴィネ、ダンタリオンは普段は自分の家で寝ますが、アジトに泊まる際はちゃんとパジャマを持参します。
ちなみにパジャマを着ない代表はオセです。アジトに泊まっても、たぶんそのまま床で寝ています。
色々なタクティカルソートがありますが、属するメギド同士で交流はありますか?
アジトで練習を呼び掛けるのはほぼサタナイルですが、グシオンとアスラフィル、ベバルとアバラムなど、特に仲がいい者は、アジト以外でもよく一緒に演奏したり練習しています。あまりそうした輪に入ってこないのはプロメテウス(プロデューサーがうるさいのです)、バルバトス(最前線チームに参加してアジトにいないことが多いため)です。
逆にそれ以外のグループでは特に目立った活動は見られません。同じタクティカルソートの中で親しいメギドというのはもちろんいるのですが、それは単にメギド同士の気が合うだけで、戦術が同じだから仲がいい、とはちょっと違うのです。
ただし、もし今後「料理」とか「筋肉」、「学者」、「読書」といった趣味的グループがタクティカルソートになった場合は、それらの中で積極的な交流が生まれるかもしれません。
イヌーンはアジトに犬小屋を建ててもらえましたか?そこに誰かが撫でに来たりするのでしょうか?
いつもアジトのどこかの床で休んでいます。
ただ撫でられることに関しては、アジトのほとんどのメギドが通りすがりに撫でていくので(インプにはしっぽを引っ張られました)、さすがにうんざりすることがあります。撫でられ疲れ(犬にはそういうのがあるのです)になると、傍にいても過度に触れず自然にしてくれるソロモンを始め、距離感を尊ぶメギドのところに逃げてきます。たまに、ソロモンの部屋でそのまま寝てしまうこともあるようです。
本日で「メギド質問箱」の更新は終了となります。
たくさんのご応募をありがとうございました!