プロデューサーレター vol.23

「メギド72」プロデューサーから皆さまへ大切なメッセージです。

2019/11/28 22:15
いつもプレイしていただき、ありがとうございます。
プロデューサーの宮前です。

最初に、ここ数日間様々な箇所でお騒がせしていること、多くのお客様、関係者様にご迷惑をおかけしていることをお詫び申し上げます。
またご心配の声も頂いております。
誠に申し訳ございません。

現在、状況や内容の確認をおこなっていますが、本レターでは、とり急ぎオリエンスの不具合発覚と経緯についてお話をさせてください。

◆オリエンスの覚醒スキルについて

現状のオリエンスの覚醒スキルについては、企画していたものと異なる動きになっておりました。

本来想定していた挙動のうち重要な部分は以下になります。
・覚醒スキルにおいて、1回のバレットによる攻撃に1個分のバレット効果がのり、バレットの所持数に応じた単体の1回攻撃が対象をランダムに最大10個分行われる。
・複数のバレットを所持している時でも覚醒スキル時にバレットによる攻撃が単体の1回攻撃となるため、点穴などの攻撃方法との組み合わせができる。

現状は下記のようになっております。
・覚醒スキルにおいて、1回のバレットによる攻撃に最大10個分のバレット効果がのった連続攻撃が対象をランダムに最大10回分行われる。
・複数のバレットを所持している際、覚醒スキル時に単体の1回攻撃が複数回発動するという挙動ではなく、連続攻撃として扱われてしまっている。

◆上記が発生した原因

一言でいえば仕様通りの設定が行われなかったというミスです。
また、確認不足もあります。
そして、発覚後に分かったことですが 、仕様書や内部資料に曖昧な点があり、担当者間でも一部認識に齟齬がありました。
そのため、リリース前に行う動作チェックにおいて、発動する効果の大きさについては、問題がないものとして通ってしまいました。
チェックをする側のメンバーに正しく情報が渡っていなかったことも、事態を防ぎきれなかった要因のひとつです。
特に、お客様に近いところにいるメンバーには正確な情報が届くよう、改善していきます。

◆不具合と判断した理由

まずスキル説明文などゲーム内の表記がどうなっているかを確認しました。
説明文は本来の仕様を説明する内容になっており、覚醒スキルの挙動のみが本来の仕様以上のものになっている状態であると判断しました。
そのため記載している文章に合わせ本来予定していた挙動にすることを選択し、不具合として修正することにしました。

そもそも修正をするかも私自身も深く迷い、スタッフと議論をしました。

直観的に意識したのはオリエンスに期待を持ってしまった方の心情です。
オリエンスの修正を行う事で、すでにバレットアーツを戦術として楽しまれているお客様に心理的な負担をかけてしまうことは理解してました。
想定以上の効果がでることにより、インフレがあることや、対応する敵の作成などにも影響があるという意見もでました。
ただ、現状の作成しているものが、オリエンスを使ったバレットパーティならどれでも倒せるのかというとそうではありません。
オリエンスがいれば全てクリアできるわけでもなく、極端なインフレが起こるわけではないとも意見をもらいました。
ただ、少なからず今後登場するメギドやオーブが担う役割を奪ってしまう可能性が高く、敵に対しても過度な複雑さを要求するものが多くなることは予想しました。
また、アジトTVでの説明内容も確認しました。
内容は本来の仕様を説明するものでしたが、本来の仕様と異なる挙動をしている状態とあわせて見た場合に、わかりにくいものになっていたとは思います。
これらの状態や意見交換もふまえ、やはり起きてしまった不具合をそのままにするのではなく、本来予定していた仕様通りに修正すべきだと決断しました。

初期からプレイされている方ならご存知の例ですが、帯電獣の時の調整とは全く違うものです。
帯電獣は想定通りの仕様でリリースされていましたが、当時なりにサービス継続に影響ある状態で、入手のしやすさを考えると設定されているステータスが高すぎると判断したものでした。
ただ、今回はそもそも記載している内容と発動する効果に差があり、そのままでもサービスは継続はできるものの、あるべき姿に戻そうという考えのもとで、直すという判断をしたものです。

◆発覚経緯

多く話題に上がっているため、発覚の経緯をお伝えさせてください。
オリエンスがリリースされたはのは、10月31日の「激★魔宴召喚」です。
そして本不具合が私の耳に入ったのは11月18日です。
14日のアジトTV公開生放送が終わり、本格的に2周年モードになっていたところです。

早川より相談があると言われ、前述の内容が起きている可能性があるというものでした。
今度出るニスロクの詳細な設計をしているところで、バトルプランナーが気が付いたと報告を受けました。
その場でホワイトボードに本来目指していた挙動と現状の差などを書きつつ説明されましたが、まだこの時点では確信が持てないものでした。
なぜリジェネレイトフォカロルの時には気づかなかったのか?というご意見も受けております。
オリエンスとフォカロルは同じタクティカルソートということもあり、同時に設計、開発を行なっておりました。
実装時期が異なっているだけで、内部の完成タイミングが同じであったため、フォカロル実装時には上記問題を把握することができませんでした。
「なぜ今ごろなの…?」と思わず声になりかけました。
ただ現場の状況もわかっていたので、それは言わず今後について話を移しました。
詳しく調べて改めて報告と相談してもらうこととなり、次の話し会いは21日でした。
改めて仕様の確認と現象の差をプランナー陣で話し合い、不具合の修正として対応すべきと判断をしました。

◆なぜここまで発覚に時間がかかったのか

この件については、率直に気づけていませんでした。
通常、リリース後の不具合の検知は普段は、主に下記のパターンが多いです。
①お客様からいただくご意見やお問い合わせ
②スタッフのプレイでの発見
③ネットでの話題

今回においては、①は通常の仕様質問として少数あり、サポート部門でヘルプ文言を案内しました。しかし、その際挙動の検証は行っていなかったため、不具合に気付くことができませんでした。
②についても上記理由で意識できておりませんでした。
③においては、公式ポータル含めオリエンスの強さが話題になっていたことは、オリエンスがリリースされた直後から把握しておりましたが、内容の詳細までは確認できておらず、その段階では不具合を察知するに至りませんでした。

リリースされた直後は周辺スタッフとプライベート端末でワイワイ言いながらやってみることが多いです。
ですが、オリエンスの覚醒スキルの不具合は「効果が異なる複数種類のバレットを使用したとき」に発動するものなので、その時点では不具合が発生していることをプライベート端末では察知しきれませんでした。
11月10日以降にフォカロル(ラッシュ)がリリースされ、入手できたスタッフが「固定ダメージを付与する効果をもつバレット」をプライベート時間で触れるようになり、そこで初めて企画担当スタッフが意図と異なる挙動になっていることに気が付きました。
その後確認を行ったところ、先に述べました通り社内でも認識の齟齬があり、当初の意図と異なる実装となっており、それが正として通ってしまっていたことが発覚。その後、技術的に修正ができるのか等の確認を経て報告があがってきました。

タイミング的には2周年に向けた施策に集中しており、DeNA側もメディア・ビジョン側も作業に追われていました。
私でいうと、公開生放送の準備、2周年施策諸々確認、TVCM制作、生コロシアムイベント、CDの準備、コンサート企画、その他社内業務…などなど。
各スタッフもいつもより多くの業務を抱えている時期でした。

そのため、細かな資料作成ができなかったり、オリエンス実装時点で、さらに先に実装されるメギドたちを同時に編成した動作確認が間に合わないなどが発生しておりました。
その他、皆さんの感想を見に行くことも私はできておりませんでした。
また、リリース直後に不具合が発覚しない場合、通常安定していると判断します。
ここ数ヶ月安定していたこともあり、スタッフたちの意識は次に向いて突き進んでいました。

今振り返ればリリース前チェックのプレイもできる者が限られている状況でした。
普段よりメンバーが少ない状況も起きており、バトルプランナーも共襲イベントや7章2節、3節、2周年イベント、72時間イベントなどこれから出るバトルやメギド、オーブの調整でバタバタしていました。
メギドに関してはある程度理論値で設定しつつ、どちらかというと「敵」の作成に意識や時間をかけていたのもあります。

これらの状況で本当にこの問題の検知が遅くなったのは事実です。
ただ、ここの経緯は、怠慢だと言われれば、弁解できないと思います。
本当に申し訳ありません。

◆告知までの経緯

我々としては、とにかくはやく、皆様へお知らせをするべきと判断しており、問題発覚から掲載までは最短の時間で進めました。
21日の木曜日に運営チーム内で方針を固めつつ、発表だけでも22日の金曜日に行えるよう進めていましたが、こういった場合のお知らせは、運営チームの独断で掲載することができず、社内の各所と連携し確認をとる必要があります。
慎重な判断が必要となる案件では、多くの時間を要します。
結果、週明けの25日にそれぞれの組織に状況理解を得た上で、26日に発表を行いました。

◆お詫びの範囲と決めた理由について

お詫びについても、多くの議論を行いました。
迷ったポイントとしては、まず範囲です。
オリエンスに絞った形にするかバレットに関するもの全てにするか、というものです。
前者にすると、問題がオリエンスに絞られたもので、シンプルだという意見です。
後者にすると、オリエンスに付随した遊びとして影響するものという意味合いがあります。
ここにおいては、できるだけ範囲を大きくしカバーできる方を増やすことを選択しました。

お詫びの量については、予想される反響の大きさをとるか、これまでの不具合としてのものを意識するかに迷いました。
ここについては、お詫びの価値で納得してもらうのではなく、今後のことも考え通常の範囲を選択しました。
ただ、これについては、自分自身の気持ちの部分でも大きく悩むところではあります。
改めて対応を進める段階も含め考慮していきたいと考えています。

◆修正後のオリエンス

オリエンスについてですが、修正することで覚醒スキルは、今後、下記のように変更になる予定です。
・1回の攻撃に最大10個のバレット効果が適用されていたが、1個分のみ適用されるようになる
・バレットを複数所持していても連続攻撃ではなくなるため「連続ダメージ上昇」の効果が適用されなくなる
・複数回の単体の1回攻撃となるため、覚醒スキルの攻撃の中の最初の一発目の攻撃において、点穴が適用される
・バレットが10個以上存在するとき、9回以下の攻撃で敵を全滅させてもバレットが10個必ず消失していたが、それが解消される


バレットの消費については下記のようになります。

■オリエンスの場合
・古いバレットから、1個ずつ順番に消費します
■ニスロクの場合
・古いバレットから、複数個を同時に消費します


皆さまのお気持ちの面も理解はしていますので、すべての方が納得することはできないとは思いますが、我々としては、修正後のオリエンスでも十分に存在感はあり、使ってて 楽しいメギドになっていると判断しております。

◆今後の対応について

この不具合修正はプログラムの修正が必要なものです。
単純な修正であれば、データ更新だけで済むものですが、アプリの更新が必要です。
そのため、しっかりとデバッグも行い12月下旬での修正を考えています。
全て完了したタイミングで改めて皆さまにお詫びをお伝えできればと思います。

◆お寄せいただいているご意見について

私から個別で返信させていただくことはできないため、こちらに書かせてください。
立場や状況に応じて、物事の捉え方やそれらを受け止めた時の印象、感情は異なることは理解しています。
また、価値観も様々です。
ただ、本件においてオリエンスに続くメギドやオーブへの課金への期待のために発表を遅らせたということは一切ありません。

そもそも、その類いの課金施策に対し、ここまでの信用をかけたリスクを私はとらないです。そのような安直な考えをするなら、モーションやモデルの簡素化といったコスト削減に取り組みます。
また、そうするのであればバトル自体をもっとシンプルにし、所持していることを周囲に誇示できるゲームデザインにします。
アジトTVにてリリース前のメギドの性能の説明をさせていただくのが定番になっています。
新タクティカルソートはできるだけ、分かり易く魅力的に伝えることを心がけております。
早川の説明は収録なため、何度かリテイクをしつつ、その場でも言葉の調整をしながら制作しています。
ただ、この時心がけているのは、詳細な説明というよりは、分かり易さをイメージしております。
結果、そこでの説明が簡略化され、捉え方に曖昧さを含むものになってしまうことがありますが、悪意をもった誤魔化しではない点だけ、ご理解いただきたいと切に願います。

◆現状思っていること

まず、2周年を前に運営側のミスにより多くのプレイヤーの皆様に不快な思いを抱かせてしまったことを改めてお詫びいたします。
今回の件で、厳しいご意見や残念だというお言葉を頂き本当に心苦しく思いました。
積み上げてきたものを崩すのは一瞬です。
これは常に考えており、そうならないよう日々努力してきたつもりですが不甲斐なく思います。
遊んでもらえる人が少ない時期もあったので、我々もサービスが続けられることを嬉しく思っています。
ゲームクリエイターとして、スタッフ一同楽しんでもらいたいという想いで製作・運営に従事しています。
決して不快にしたいと考えて、運営をしているつもりはありません。
今回の発表や経緯について、全ての方に賛同が得られるものではないとも思っており、また、私が思っている以上に気持ちが離れた方がいるのも気が付きました。

色々ご意見がありますが、私はスタッフとともにだした「不具合」という判断は現時点では変わっていません。
起こっていた事実と沿わず、「下方修正」と発表することには抵抗がありました。
ただ、「下方修正」という言葉を使った方が多くの方の納得が得られ、少し多めの補填でまた日常に戻れたのではないかとも思います。
今から修正を撤回する方がいいのでは…なども考えました。
サービスの継続や中長期的な満足感を作り上げていくためには、必要な判断だとは思っています。

本件については、今後のご意見も参考にしつつ、対応をしていく予定です。
そして、これに限らず改めて信頼を回復できる運営を心掛けていきます。

◆最後に

この度に貴重なご意見、応援のメッセージをくださった皆様、ありがとうございました。
励みにしつつ、甘えにならないように気を引きしめてまいります。

引き続き、メギド72をよろしくお願いします。

タイトル メギド72
ジャンル 絶望を希望に変えるRPG
対応OS iOS/Android
推奨環境 iOS11.0以降 / Android5.0以上
(RAM2GB 以上) ※一部端末除く
価格 アイテム課金制
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